上腕筋電義手の現状と課題

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当院で現在処方している上腕筋電義手の多くはハイブリッド式である。

これはハンドの開閉を筋電位でコントロールし、肘関節は上腕能動義手と同じ機構、すなわちハーネスを利用した体内力源で操作する。

ハーネスは肘継手の操作と上腕筋電義手を懸垂するために必要となる。

上腕筋電義手は前腕筋電義手に比べて解決すべき課題は多い。

当院における上腕筋電義手の処方後の使用頻度は1週間で平均2.0日、1日2.3時間で、平均中止率は50%であった。

使用中止に至る原因の一つに上腕筋電義手の重量がある。上腕筋電義手は約1.8kgの重量があり、決して軽いとは言えない。

上腕筋電義手では約1.8kgの重量物をハーネスにより操作するため、ハーネスによる頸部や肩部への負担を伴い、使用者は装着時の頸部や肩部の痛みをしばしば訴える。

上腕筋電義手においては、義手そのものの重量や、厚生労働省に認可されている完成用部品の中に実用的な電動肘は存在しないことが解決しなければならない課題である。